
浄土真宗のお盆とは
皆さま、こんにちは。
あっという間にもう七月も半ばとなりました。
今年は梅雨も短く、連日の猛暑が続いておりますが、お寺の方ではそろそろ初盆やお盆のお参りの準備が本格的に始まってまいります。皆さまのお家でも、お仏壇の荘厳やお参りの準備に取り組まれる頃かと思います。
そこで今回は、浄土真宗のお盆についてご紹介したいと思います。
一般的にお盆とは、8月13日から16日にかけて、ご先祖さまや亡き方々に追善供養を行う、日本の伝統的な行事です。
お寺では「盂蘭盆会」や「施餓鬼法要」などが勤められることもあります。善い行いに勤め、お供え物やお布施をし、お参りを通してその功徳をご先祖に届けて、安らかに過ごしていただくことを願うお参りとされています。
浄土真宗におけるお盆のお参りとは――
浄土真宗のお盆のお参りは、阿弥陀如来の救いの教えにあらためて心を寄せ、極楽浄土にご往生されたいのちに手を合わせるお参りです。
それは、人生の終わりに阿弥陀如来のはたらきによって救われ、極楽浄土に生まれさせていただくというご縁に、あらためて感謝をあらわすお参りです。そして、極楽浄土へ往生されたいのちをはじめ、今ある多くのご縁に手を合わせるお参りでもあります。
そしてまた、お参りをする私たち自身も、人生の終わりを迎えるときには、同じく阿弥陀如来に救われ、仏とならせていただくこと。そんないのちを今生きているのだと、あらためて聞かせていただく機縁でもあります。
お参りの時期について
一般的にお盆のお参りは、8月13日から16日にかけて営まれることが多いですが、
浄土真宗では――
初盆(はつぼん)のお参りは7月中旬から8月中旬にかけて、お盆のお参りは8月に入ってからであれば、いつでもお参りいただいて、かまいません。
初盆では、故人を偲ぶ大切なご縁として、通常のお盆よりも丁寧にお勤めさせていただきます。
そのため、できるだけお参りが集中する時期を避けていただくと、落ち着いてゆっくりとお参りいただけます。
また、8月のお盆の時期は、多くの企業や団体がお休みに入るため、お参りのご依頼が重なることがございます。
ご希望のお時間にお伺いできるよう尽力いたしますが、お時間には余裕をもってお参りいただけますと幸いです。
迎え火や送り火について
浄土真宗のお盆のお参りは、阿弥陀如来の救いの教えにあらためて心を寄せ、極楽浄土にご往生された方々に手を合わせるご縁です。
極楽浄土に往生された方は、阿弥陀如来のおはたらきによって仏となられ、いつでも私たちを見守ってくださっています。
そのため、浄土真宗では、あらためてご先祖をお迎えしたりお送りしたりすることはいたしません。
阿弥陀如来の救いの教えに基づき、迎え火や送り火といった習慣は行わないのが浄土真宗の立場です。
ただ、お時間が許すようでしたら、お墓の掃除をしたり、お花をお供えしたりしながら、お参りいただくのも大切なご縁となります。

お仏壇の飾り方について
浄土真宗のお盆においては、お仏壇の飾り方に特別な決まりはございません。
基本的には、普段どおりのかたちでお飾りいただき、お参りくださって差し支えありません。
日常のお飾りは――
「お花(生花)」「香炉」「お蝋燭(ろうそく)」を配置して、お仏飯をお供えした上で、お香を焚き、お蝋燭に明かりを灯して手を合わせていただきます。
また、提灯や打ち敷などの飾りものにつきましても、お持ちのものがあれば、ご無理のない範囲でご一緒にお飾りいただいて構いません。
それぞれのご家庭に応じて、ご縁を大切にしながらご準備いただければと思います。
お盆のお供え物について
お供え物に関しましても、浄土真宗では特別な決まりはございません。
季節のもの(果物など)や、故人がお好きだったもの、また皆さまで召し上がれるものをご用意いただければ結構です。
地域によっては、昔ながらにお餅をお供えするところもございます。
また、お仏壇店などにはさまざまなお盆用品が並びますが、盆棚(ぼんだな)や精霊棚(しょうりょうだな)といった、先祖の霊をお迎えしおまつりするための飾りや供物、膳などは、浄土真宗では用いません。
なお、お餅をお供えされる場合は、切り餅ではなく小餅をご用意いただき、「供笥(くげ)」や「高月(たかつき)」などのお供物台に、2段ほどに重ねてお供えいただくとよいかと思います。
お参りの服装について
お盆のお参りに際して、お参りされる方の服装は普段着で差し支えありません。
初盆(はつぼん)のお参りも、基本的には同様に普段着でお越しいただいてかまいませんが、
通常のお盆よりも丁寧にお勤めいたしますので、なるべく派手な服装はお控えいただき、落ち着いた装いでお参りいただければと思います。
また、お念珠(ねんじゅ)をご持参のうえ、式章(しきしょう)をお持ちの方は、お掛けになってお参りください。

お布施について
お布施については「どれくらい包めばよいのか」と悩まれる方も多いのではないでしょうか。
浄土真宗においても、お布施の額に明確な決まりはございません。
基本的には、ご自身のお気持ちとご無理のない範囲でご用意いただければ大丈夫です。
どうしても迷われる場合は、まずは菩提寺にお尋ねいただくのがよいでしょう。
直接的な金額を提示されることは少ないかもしれませんが、目安となる範囲をやわらかく教えてくださることが多いです。
「お坊さんとお参り」へのご依頼では、以下のような金額を目安としてご用意くださる方が多くいらっしゃいます:
お盆 :五千円~一万円
初盆 :一万円〜二万円
ご依頼の際に「お布施はどのくらい包めばよいですか?」とご相談くださる方も多くいらっしゃいます。
お布施に不安を感じられたときは、どうぞ遠慮なくお寺にお尋ねください。
ちなみに、のし袋は黄白の水引のもので、表書きは「御布施」で大丈夫です。
お盆のお参りのまとめ
浄土真宗のお盆のお参りは、阿弥陀如来の救いのはたらきにあらためて心を寄せ、仏さまをはじめ、故人やご先祖に手を合わせ、感謝の心をもってお参りいただくご縁です。
浄土真宗のお盆におきましては、特別な作法やしきたりは多くありませんが、お仏壇を整え、お供えをしながら、多くのご縁とともに心穏やかにお参りいただければと存じます。
また、お参りに関するご相談やご依頼がございましたら、光國寺が運営する「お坊さんとお参り」まで、お気軽にご連絡くださいませ。
それでは、皆さまのお盆のお参りが、良きお参りとなりますように、心よりお念じ申し上げます。

お坊さん・有澤正行(釋 慈縁)
やさしいお参りをモットーに、日々お参りのご縁をいただいております。雑談をしたり、お悩みをお聞きしたり、仏様のお話もしております。
人生は、なかなか難しいものですが、まぁ、それでもいいんじゃないでしょうか。穏やかな心は、いつもより少し、穏やかに世界を見せてくれます。ぼちぼちいきましょう。

